現代で黒魔術といったら映画やアニメの世界のものであり、私たちには関わりがないですよね。
ごく一部の人は黒魔術をしているかも知れませんが、あくまで個人レベルかと思います。
しかし、この現代で黒魔術を信仰している国があるんです。
それが、東南アジアに位置する「パプアニューギニア」です。
人口はおよそ730万人で、日本と同じくらいの面積に800以上の民族が暮らす超多民族国家!
なので過疎部では珍しい風習や奇習が数多く残っています。
そのひとつが「黒魔術」です。
これは2013年2月に実際にパプアニューギニアで起きた事件ですが…。
ある日、村の男性が病気にかかりました。
その男性は病気の原因を診てもらおうと黒魔術の専門家である「ウィッチドクター」に相談しに行きます。
黒魔術を信仰している地域では、病気=医者ではないんです。
そもそも薬で病気が治るという概念がないので、黒魔術をかけられて病気になっているという考えなのです。
ウィッチドクターは病気の男性の話を聞き、誰が呪いをかけているのかを独断と偏見で決めます。
その結果、同じ村の20歳の女性が選ばれました。
「この女性が黒魔術で呪いをかけているからあなたは病気になっている」とこうなるのです。
恐ろしい…。
一体何を根拠に言ってるんですかね。
すると、男性は「よくも呪いをかけて病気にしてくれたな!」と腹をたて報復にうつります。
男性は仲間を集めて女性を集団リンチし、ゴミ捨て場で生きたまま焼き殺しました。
これ、実際に起きた事件ですからね。
恐ろしすぎます。
過去にパプアニューギニアでは、黒魔術法という法律があり黒魔術が原因で起きた殺人は罪が軽くなっていました。
現在は廃止されましたが、国民のほとんどは今だ黒魔術を信じているそうです。
日本でも平安時代では、病気は誰かの怨念や妖怪のせいとされていました。
それを解消するために活躍したのが、安倍晴明などの陰陽師ですね。
ウィッチドクターも似たようなものかも知れません。
文明が進んでいる私たちからしたら驚きですが、彼らにとっては当たり前のことなんでしょう。
でもこの事件は、ほんとに恐ろしいですね…。